ハンドベル楽譜には、ピアノ楽譜と異なる特徴が2つあります。
- 楽譜の一段目にアサインメント表がある
- 奏法などを表すハンドベル特有の指示記号が使われる
アサインメント表とは、曲中に出てくる全ての音を五線譜に書き出した表です。この表が楽譜の一段目にあることによって、アサインメント(各メンバーに担当のベルを割り振る作業のこと)がしやすくなります。
【アサインメント表】
英語音名とドレミ音名
アサインメント表は、自分の担当の音を確認するのに便利です。自分の担当の音を確認したら、そのベルを手に取って練習を始めますが、ベルには私達が子供の頃から慣れ親しんでいるドレミ音名ではなく、英語音名で表記されています。ベルを鳴らさなくても何の音かわかるように、英語音名は早めに覚えましょう。
【ミュージックベル(左)とイングリッシュハンドベル(右)】
【英語音名とドレミ音名】
奏法を表す指示記号
イングリッシュハンドベルの奏法は、以下の指示記号を使って表されます。また、ミュージックベルの奏法も一般的に同様の指示記号が使われます。
奏法 | 指示記号 |
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リング[Ring] | |
シェイク[Shake] | |
プラック[Pluck] | |
サム ダンプ[Thumb Damp] | |
マルテラート[Martellato] | |
マルテラート リフト[Martellato Lift] | |
スイング[Swing] | |
マレット[Mallet] | |
サスペンデット マレット[Suspended Mallet] |
その他の指示記号
その他 | 指示記号 |
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レット・ヴィブラート[Let Vibrate] | |
ダンプ[Damp] |
レット・ヴィブラート[LV]とは
直訳すると、「音を震わせたまま(伸ばしたまま)にしておく」という意味です。レット・ヴィブラートが出てきたら(多くの場合、低音域に出てきます)音を消さずに保ち、余韻を残します。(ピアノのペダルを踏むのと同じ効果です。)レット・ヴィブラートは、以下の3つのパターンで登場します。
レット・ヴィブラートの後にレット・ヴィブラート
レット・ヴィブラートの効果を、小節をまたいで続けます。
レット・ヴィブラートの後にリング
リングのある場所でレット・ヴィブラートの効果を止めて、通常のリング奏法に戻します。
レット・ヴィブラートの後にダンプ
ダンプのある場所でレット・ヴィブラートの効果を止めて、消音します。(ダンプは音を消すという意味の指示記号です。)